先ごろ愛媛県四国中央市であった「書道パフォーマンス甲子園」。のぞいてみてパワーに驚かされた。各地の高校生が10人ほどのチームを組み、音楽に合わせ巨大な紙に字を書く。恩師への感謝の言葉や古里自慢の詩…。一筆ごとに満員の会場を沸かせた
浴衣姿で、たおやかな平安調の仮名をつづった広島市の五日市高が昨年の優勝に続いて準優勝に輝いた。そろいの華やかな衣装や大小の筆を動かすステップも見もの。何となく地味、といった書道のイメージはすっかり吹き飛んだ
文字といえば携帯やパソコンで「打つ」世代。だが電子文字では個性が出せない。自分なりの書き味を出せるのが新鮮に映るのかもしれない。減る一方だった各校の書道部も最近、息を吹き返しているそうだ
「甲子園」の舞台は日本一の紙の産地だ。個性を生かした大会で、PR効果はまずまずのよう。全国8割のシェアを誇る熊野筆の組合も協力している。今や街からすっかり姿を消した墨書。八雲を魅了した世界がよみがえれば。
天風録 中国新聞 2010年8月3日
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