2010年07月09日

広島の地で始まった「第二の人生」ドームを望む遊覧船・・・ 天風録 八葉蓮華

 アーチ型の窓越しに、石積みの護岸が映える。見慣れた風景なのに、欧州の古い町にいるような。不思議な感覚にとらわれた。今月から、広島市の平和記念公園に近い元安川に就航したばかりの遊覧船に乗ってみた

 それもそのはずだ。全長14メートルのゴンドラ風の外観に、木をふんだんに使った家具調の船内。先月まで18年間、長崎県佐世保市のリゾート施設「ハウステンボス」で運河を巡っていた1隻を譲り受けたという。原爆ドーム周辺の景観にもマッチしている

 広島の地で始まった「第二の人生」。毎日10回、ドームを望む1キロの航路を行き来する。人が歩くほどのゆっくりした船脚。車では見過ごしてしまうに違いない「水の都」の魅力も存分に味わえるというものだ

 「移籍組」といえば大先輩がいる。広島電鉄の電車だ。かつてドイツのハノーバーや京都、神戸など6都市を走っていた車両が、今も現役で活躍している。大阪から来て45年間走り続ける電車も。こうなると第二の人生の方がはるかに長かろう

 船に乗って、チーク材の床に気持ちが落ち着いたという声を聞いた。懐かしい木張りの電車にも通じるぬくもり。「内外装は変えずに長く活用したい」と運航会社はいう。広島の川で、もう一花も二花も咲かせてもらえれば…。

 天風録 中国新聞 2010年7月4日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:45| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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