それもそのはずだ。全長14メートルのゴンドラ風の外観に、木をふんだんに使った家具調の船内。先月まで18年間、長崎県佐世保市のリゾート施設「ハウステンボス」で運河を巡っていた1隻を譲り受けたという。原爆ドーム周辺の景観にもマッチしている
広島の地で始まった「第二の人生」。毎日10回、ドームを望む1キロの航路を行き来する。人が歩くほどのゆっくりした船脚。車では見過ごしてしまうに違いない「水の都」の魅力も存分に味わえるというものだ
「移籍組」といえば大先輩がいる。広島電鉄の電車だ。かつてドイツのハノーバーや京都、神戸など6都市を走っていた車両が、今も現役で活躍している。大阪から来て45年間走り続ける電車も。こうなると第二の人生の方がはるかに長かろう
船に乗って、チーク材の床に気持ちが落ち着いたという声を聞いた。懐かしい木張りの電車にも通じるぬくもり。「内外装は変えずに長く活用したい」と運航会社はいう。広島の川で、もう一花も二花も咲かせてもらえれば…。
天風録 中国新聞 2010年7月4日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
ラベル:天風録