旋律の美しさもさることながら、長年連れ添った二人のきずなをつづった詞が共感を呼ぶのだろう。そんなファンに、民主党の枝野幸男幹事長がいる。カラオケで自慢ののどを披露するという
きのう発足した菅直人政権を支えるバックコーラスの指揮を執る枝野氏。「全員参加」や「自由闊達(かったつ)な議論」といった真新しいタクトを振り始めた。昨夏の衆院選でメンバーは一挙に増えたものの、前任の指揮者はおそろしく統制が強く、しまいにはろくろく声も出なくなった
さながら歌を忘れたカナリアのよう。「口を開くなといわんばかりだった」と新人議員から聞いた。議員同士の勉強会すら思うように開けなかったらしい。息が詰まるような党内の空気だった、というのもうなずける
主役の交代を機に支持率はV字回復した。いったんは愛想を尽かした国民に「聞く耳」を持ってもらえたようだ。だが、そうそう甘くはない。党全体で息の合ったハーモニーを響かすことができなければ、もう「君を好きになる」ことはなかろう。
天風録 中国新聞 2010年6月9日
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