座右の銘は「人生唯(ただ)一度」。そっくり同じ言葉を信条に掲げるのが宇部市生まれの菅直人新首相だ。高校生の時には墓参りに行くほど晋作にあこがれた、と著書で明かしている。庶民のエネルギーを一つにした郷土の先達に心ひかれたようだ
得意の弁舌は中学時代から。生徒会の役員選に立った。同級生の間では「頭が良くて口が立つ」と評判だった。わずかの差で涙をのんだが、クラスを回って熱っぽく公約を訴えたという。自らの可能性を試す気概も培われたに違いない
金権選挙が幅を利かせていた1970年代。故市川房枝さんとの出会いが政治に目を向けるきっかけになった。当時81歳の市川さんを半年かけて口説き落とし、参院選に担ぎ出す。カネを使わない「理想選挙」で当選させた志は、今も健在だろう
鳩山由紀夫首相の退陣で、にわかに出番がめぐってきた。きのうの記者会見で「20年にわたる日本の行き詰まりを打破する」と宣言した新首相。ここは一期一会の覚悟で新しい政治を切り開いてもらいたい。
天風録 中国新聞 2010年6月5日
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