砂かぶりの本家といえば相撲である。土俵の砂が飛んでくることから名が付いた。力士も吹っ飛んでくるほどだ。もっぱらテレビ桟敷で観戦する身には想像もつかない迫力に違いない。その特別席に疑惑の目が向けられている
昨年夏の名古屋場所。暴力団組員が場所中、入れ代わり立ち代わり陣取った。目的は観戦だけではなかったらしい。テレビ中継に映った姿を服役中の組長に見せる魂胆があったのでは、というのだ。国技の放送は刑務所でも視聴が許されている。ありそうな話に思える
とはいえ事実とすれば、たまったものではない。日本相撲協会の有力な後援者限定のチケットが、どうして組員の手に? 入場券を手配した親方2人は「暴力団に渡るとは知らなかった」と話したというが、黒い関係を勘ぐられても仕方ないだろう
協会はきのうの理事会で親方2人を降格とけん責処分にした。ここは砂ならぬ泥をかぶる覚悟で暴力団とのつながりを断ち切りたい。さもなければ相撲界の仕切り直しはおぼつかない。
天風録 中国新聞 2010年5月28日
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