実は同じ作家によるそっくり作品が東京に二つあった。一回り小さいが、それぞれ1千3百万円と2千万円。値段があってないような世界とはいえ、きわめて分かりやすい価格差だ。市の大甘チェックは、購入費の出所がすべて日本宝くじ協会だったことも影響していた
庶民が夢を託す宝くじ。その果てはどういう勘定になっているのか。「自治」の名が付くから地方の財源にと想像できても、実態は霧の中。年間売り上げ1兆円という巨大な懐に、仕分け人が手を突っ込んだ
45%という当せん者への還元率は意外に低い。驚いたのは、総務省関連の公益法人などへの天下り役職員が60人余りもいたことだ。立派すぎるオフィスや高給は庶民とかけ離れている。どうやら触れてほしくない懐だったようだ
収益金での宣伝や地域振興事業もやり玉に挙げた仕分け人たち。無駄がなくなるまで宝くじの販売凍結を求めた。ただ、おいそれと従う総務省一家ではなさそうだ。夢の通り道を大掃除する大馬力のエンジンはないものか。
天風録 中国新聞 2010年5月23日
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