末期の肺がんと闘う自らの姿を見つめたルポ「ガン病棟の九十九日」にあるエピソード。執筆を終えておよそ1カ月後、38歳の若さで亡くなった。患者としての赤裸々な思い、家族への気配り。単行本が出版されて35年になるが、読み返すたび胸を打たれる
この先、どんな治療や副作用が待っているのだろうか。同じような病気の人は不安にどう向き合っているのか…。わらにもすがりたい患者や家族は、先輩患者が書いた「道しるべ」があれば勇気づけられるに違いない
「がん闘病記 読書案内」を編んだ星野史雄さんは、同じ立場に立たされた病友の告白だから心に響くという。妻の乳がんを機に始めた専門の古書店で集めた本は2360冊。最近は広島市立中央図書館のように、病気別のコーナーを設ける図書館も増えてきた
本だけでなく、インターネット上で病気を語るブログもめじろ押しだ。手軽に闘病記が書けるサイトまである。書き手と読み手がつながり、支え合う。そんな時代になったのだろう。
天風録 中国新聞 2010年4月16日
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