2010年03月30日

農山村は今や、ゲリラ戦法が得意なサルの勢力圏・・・ 天風録 八葉蓮華

 「専守防衛で徹底抗戦するしかない」。太田川の上流域に家を借りた友人の弁である。相手は、タマネギや大根を狙って出没するサルたち。畑にくいを立て、ネットで覆った。ところが、サルを防ぐ前に「伏兵」がいた。春先の重い雪に押しつぶされたのだ

 相手が女性や老人だと近づいても逃げない。家に上がり込み仏壇の鈴をチーンと鳴らしていた。鉄砲を構えると手を合わせて命ごいをする。電気柵のスイッチを切ったとの伝聞情報まで。サルの悪さについて語る人はなぜか多弁になる。そして大抵、「やれやれ」で話は終わる

 爆竹などを鳴らしても効果は一時的。人に似ており、攻撃するのもはばかられ、根負けしがちだ。そんなサルの被害が全国の山里で目立ち始めたのは1970年代ごろ。奥山に人工林が増え、餌が減ったせいもあろう

 集落から人影が減ったことも無関係とはいえないようだ。「誰かがごそごそしとればサルも出てきにくいのに」と友人は言う。自分の領分が増えたと、サルの側は勝手に思いこんでいるのかもしれない

 農山村は今や、ゲリラ戦法が得意なサルの勢力圏だ。防止ネットは敵陣の中の孤塁にすぎまい。もっと人影を増やせないものか。都市住民を巻き込んでの「集団的自衛権」が行使できれば心強い。

 天風録 中国新聞 2010年3月23日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:30| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。