2010年03月27日

「たがや〜」と拍手を送りたいような器が現れれば・・・ 天風録 八葉蓮華

 花火見物の両国橋の上。そこのけと馬を乗り入れる侍に、道具箱を持った男が「きょうは何の日だと思ってやがるんでえ」と、たんかを切る。樽(たる)や桶(おけ)を直す「たが屋」は、江戸落語の題になるほどポピュラー。たがを締める、緩むなどの言い回しが、今に伝わる

 緩み具合が目を覆うばかりなのは自民党だ。選挙を前に一致団結を、と引き締める声を尻目にこのたがには限界がある、と離れていった元閣僚。ほかの大物も、たがの取り換えを公然と口にする

 がっちり締めたたがは、そうそう緩まない。しかし酒や水を入れないままでおくと、次第に木が乾いて縮み、そこからガタが来るという。満々とたたえていた「政権」という酒を失って、自民党という樽も、がたつき始めたのだろう

 代わりの入れ物になった民主党。新樽のころはそうでもなかったが、今は一滴もこぼすまいとばかり、たがを締め上げている。その息苦しさに「物も言えない」と異議を唱えた役員は、クビを言い渡された。中で不満も発酵していると見える

 別の新しい樽を作ろうとか、ばらして組み立て直してみたら、とかのアイデアもあるようだ。修繕でも新品でもいい。たがが程よく締まり、安心して酒を入れられ、「たがや〜」と拍手を送りたいような器が現れれば…。

 天風録 中国新聞 2010年3月21日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:36| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。