ペンギンといえば南極。そのイメージがつくられたのは戦後間もないころだ。はるばる南極海へ出かけた捕鯨船が連れて帰り、たちまち子どもたちの人気者に。捕鯨基地だった下関市の水族館で多くのペンギンが見られたのも、そんな事情からだ
ところが国際的な取り決めで、むやみに捕まえられなくなった。捕鯨も下火となり、極地のペンギンが日本に来ることは、ほとんどなくなった。後を継いだのが温帯にすむペンギンたちだ
代表格がチリなどにすむ小柄なフンボルト。絶滅も心配されている現地と違い、日本国内では1500羽余りに増えた。寒い日はストーブで暖をとることもあるというが、固定観念は恐ろしいもの。「氷山」離れができない水族館もあった
フンボルトの生息地を再現したゾーンが下関の海響館にできた。チリの国立公園から「重要な繁殖地」に指定されるほど本格的な屋外施設だ。土穴の中に入ったり、水中を泳いだり。のびのびとした動きを眺めていると、南極の氷のイメージも解けてくる。
天風録 中国新聞 2010年3月13日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
ラベル:天風録