自然豊かな星で暮らす巨人たち。大きな鳥に乗って空を自在に飛び、森の中で精霊と会う。飛んでくるものがつかめそうなほどリアルだ。「タイタニック」のキャメロン監督だけに、最新技術を生かしたシナリオの妙もあるのだろう
左右の目でそれぞれ、少しずれた映像をキャッチする。それが脳で一つになることで奥行きを感じ、立体に見える。理屈は簡単だが、なかなか定着しなかった。そこに映画の大ヒット。今や「3D元年」とされ、対応型テレビも春に売り出される。専用の眼鏡が必需品となる日が来るかもしれない
ぼやけたまま見えにくいのが、民主党幹事長の政治資金問題だ。右目に、ヤミ献金したとするゼネコン側。左目に、否定する本人や秘書。検察は二つの映像を立体に結ぼうとしたが、シナリオ通りにはいかなかった
国民もまた一方の目で強引とも思える捜査を、もう一方の目でさっさと一件落着させたい民主党を眺めている。カネの問題でつまずかないような政治が、眼鏡なしでくっきりと見えてくるのはいつの日か。
天風録 中国新聞 2010年2月6日
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