2010年02月10日

「憎まれ役」として相撲人気を盛り上げ「品格」で引退に寄り切られ・・・ 天風録 八葉蓮華

 白地に「雪冤(せつえん)成る」の4文字。横浜地裁の前で掲げられた。ぬれぎぬを晴らすという意味だ。「雪(すす)ぐ」の文字に、亡き父らが負わされた罪を真っ白にぬぐい去りたい、との原告らの強い思いを感じる

 宴会で撮った写真が「謀議の証拠」。特高警察のでっち上げで60人以上が逮捕され、4人が獄シした。言論弾圧で知られる「横浜事件」だ。遺族は戦後になって、2度も再審で訴えたが「無実」の判決は得られなかった

 当時の法律は廃止されているから、有罪か無罪か判断しない、との理屈だった。これでは誰が聞いても裁判所の逃げだろう。今回やっと司法が自らにけじめをつけた。遺族の心に根雪のようにわだかまっていた不信感を解かす一足早い春風になればいい

 相撲界もきのう、一つのけじめをつけた。横綱の朝青龍関の引退だ。巡業のずる休みをはじめとした品格に欠けるさまざまな行い。今度は、場所中に泥酔して一般人への暴力ざたが伝えられた。いくら何でも、という世間の声に寄り切られた

 実力は抜群だった。「憎まれ役」として相撲人気を盛り上げた。土俵を去るとなると、大きな体で時折見せたちゃめっ気が懐かしい。一つの世界で頂点にまで達した人である。まだ29歳。この先、汚名を雪ぐチャンスはあるに違いない。

 天風録 中国新聞 2010年2月5日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:38| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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