にこやかな顔が、ある質問で曇った。日中は歴史教科書を共有できるだろうかと聞いた時だ。「残念だが、機は熟していない。罪を認めない民族が相手なら…」。あれからほぼ20年。重鎮となった歩さんが座長を務める両国共同の歴史報告書がまとまった
現地紙によれば「南京虐サツを日本側が認めた。犠牲者数の食い違いより、そのことが重い」と歩さんは説いているという。連載などが縁で日本を訪れ、ドクガス障ガイ者たちに会った。加ガイ者でもあった障ガイ者の「認罪」の姿を思い出しているのかもしれない
こんなことわざが中国にある。「貸し借りの勘定をはっきりできる友達は長続きする」。お金のやりとりならまだしも、膨大なシ者を出した戦争の清算だ。まずもつれた感情を解きほぐすまでに時間がかかるに違いない
ドイツとフランスは何世紀もの敵対心を解き、それが欧州統合の礎となった。糸口になったのは、ナチスの断罪など歴史観のすり合わせ。日中も、清算の機運が熟して初めて「東アジア共同体」という長続きする関係が見えてくるのだろう。
天風録 中国新聞 2010年2月2日
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