2010年01月26日

豊かな海「里海」人手を加えながら海の幸を持続的に・・・ 天風録 八葉蓮華

 広島湾を空から見ると、カキいかだの周りだけ海水が澄んでいるのに気付く。カキが海中のプランクトンをせっせと取り込んでいるからだ。1粒がろ過するのは1日約200リットル。なんとドラム缶1本分というから、カキのパワーに驚く

 江田島以北に浮かぶ5千台余りのいかだ。そのエリアの海水が2週間もあればろ過し尽くされる計算になる。陸から海に流れ出た栄養分を、水揚げを通じて再び陸へ戻す。排せつ物を差し引いても、カキのおかげで大阪湾ほど汚れずに済んだとみる研究者がいる

 いかだの間を縫うように網を引くのはナマコ漁だ。いかだの下は小魚の格好の隠れ家や餌場に。稚ナマコもくっついてすくすく育つ。100万を超す大都市のすぐ地先で今もいろんな漁ができる。豊かな海の秘密は実はカキいかだにあった

 東京都も目を付けた。お台場の浅瀬にカキいかだを据えると、周りの海水が澄んできた。都民にその浄化実験を公開する。「もっと海のことを知りたい」という声が出た。人を海に近づける力もあることに気付かされる

 「里海」という言葉がある。里山のように、人手を加えながら海の幸を持続的に活用しようとの考え方だ。プリプリのカキを含むと、口に広がる旬の味わい。里海の恵みがちょっぴり誇らしい。

 天風録 中国新聞 2010年1月21日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:39| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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