「みなさんはハ産会社の従業員です」。どぎつい言い方をしたのは、財政危機に陥っている大阪府の橋下徹知事だった。「もし裏金があれば早めに出してください」。官製談合で揺れた宮崎県の東国原英夫知事もとんがっていた。カリスマ型の2人の言葉は挑発に近い
「湯崎さんと呼んで」。きのう初登庁した広島県の湯崎英彦知事は、そう職員に語りかけた。とかく肩書が幅を利かす世の中。縦社会の役所ではなおさらだろう。型破りの提案には、IT起業家だった経歴も関係しているのかどうか
ベンチャー業界では、組織の秩序よりも個人のアイデアが大切にされる。いかめしい肩書の代わりに「さん」づけで呼ぶところも多い。まずは発想を柔らかくして風通しよく、とのメッセージを新知事は発したとも受け取れる
もしこれが広がって、局長や部長も「さん」となったら…。肩書よりも実力で評価されるように役所文化も変わっていくだろうか。ソフトな呼び掛けに見えて、実は職員にしっかり働いてもらうためのハードな戦術かもしれない。
天風録 中国新聞 2009年12月1日
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