2009年12月04日

生誕100年「田中絹代」無声映画時代から67歳まで走り続けた生涯・・・ 天風録 八葉蓮華

 田中絹代が愛用したサイズ22センチ、ヒール高7センチのちっちゃな赤い靴。これで半世紀にわたってトップスターの座を守り抜いたのか―。そんな感慨が、絹代の伝記小説を書くきっかけだったと作家の古川薫さんが明かしている

 きょうが生誕100年の絹代は、赤をことのほか好んだ。古里の下関市に寄贈されたハイヒールや帽子、クッションに文箱も。華やかで時に危うさもイメージさせる色。マズしさをくぐり抜け、無声映画時代から67歳で亡くなるまで走り続けた生涯とどこか重なる

 出演した映画は300本近く。「愛染かつら」に代表される清純派も、40歳のころ「老醜」と酷評された。すると、その後は「老い」を武器にし、役作りで歯を抜いたことも。視力を失ったシの直前も、「目が見えなくてもやれる役は」と口にした。情熱の炎を最期まで胸に秘めていた

 そんな彼女の生涯を伝える記念館が来年2月、下関市にできる。「郷土のスターを埋もれさせてはいけない」。墓参や映画祭を続け、設置を訴えた市民の願いが実った。その一人でもある古川さんが名誉館長に就く

 絹代の銀幕デビューの年に建ったビルを改装して使う。屋根の色は真っ赤。身の回りを彩った赤い遺品も並ぶ。大女優の息づかいが伝わってくるに違いない。

 天風録 中国新聞 2009年11月29日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:40| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。