2009年11月21日

あるがままの自分を受け入れ、生まれ出た喜び、老いゆく自分も、あるがままに・・・ 天風録 八葉蓮華

「ぞうさん/おはなが ながいのね」。何十年も昔の子ども時代に口ずさみ、わが子にも歌ってやった童謡「ぞうさん」。仲良し親子の歌と思っていたら、そうではないらしい。作詞した周南市出身のまど・みちおさんが明かしている

 「鼻が長い」とからかわれた子ゾウは「母さんもだよ」と答える。あるがままの自分を受け入れ、生まれ出た喜びを歌っているのだという。そういえば、まどさんの作品の多くは、蚊やアリといった小さな命が主役だ

 ムクゲの種の産毛、薬箱の絵…。幼いころ、まどさんがじっと目を凝らしたのは、道ばたや部屋の片隅に埋もれたものだった。そんな「発見」を書き始めたのが19歳のころ。以来、世に送り出した童謡や詩は2千編を超える

 最近は自らの老いも格好のテーマになる。なかなかつめが切れないと思ったら、持っていたのはホチキス。「しげしげ眺めやると/ホッ チキショウメ!」。マイナスにとらえない。むしろ、へまを楽しんでいるようにも

 先日、新しい詩集が書店に並んだ。「まあ/よくも/ここまで/生きてきた/もんだよなあ」。心からの実感なのだろうか。今も病院のベッドで、日記帳につづったり絵を描いたり。老いゆく自分も、あるがままに。きょう100歳を迎える。

 天風録 中国新聞 2009年11月16日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:25| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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