2009年09月23日

ウミやアカ「既得権益」初登庁を拍手も花束もなしで迎えた官僚たち・・・ 天風録 八葉蓮華

 旅人の外套(がいとう)はどうやったら脱がせられるか。北風がビュービュー吹きつけると、襟をますます固く合わせるだけ。代わって太陽がぽかぽかと照らすと…。よく知られたイソップの寓話(ぐうわ)である

 官僚が長く着込んでいる「既得権益」などがしみついた古い外套。取り払って見せると約束した民主党が、政権に就いた。内閣のスタートとともに、早速、大臣がそれぞれの官庁に乗り込んだ

 北風をビューと吹かせたのは長妻昭厚生労働相である。訓示で「皆さんとぶつかるかもしれない。たまったウミやアカを洗いざらい表に出してもらいたい」。初登庁を拍手も花束もなしで迎えた官僚たち。上目遣いに、風の具合を測っているかにみえた

 野党の時は、綿密な調査による鋭い質問で「消えた年金」をあぶり出した長妻氏。その勢いで、と国民の期待はいやが上にも高まる。ただ省内にあって北風を吹き募らせるばかりでは、そう簡単に人は動こうとしないだろう

 人たらしといわれた田中角栄元首相は大臣時代、新人にこう訓示したという。「君らの上司にはバカもいる。何かあったら遠慮せずにこの大臣室に駆け込め」。そこまで言われると誰でも心がしびれよう。時に北風となり、時に太陽となる新たな平成のイソップ物語が成るかどうか。

 天風録 中国新聞 2009年9月20日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:24| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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