広島市の安田女子中・高が先ごろ出した冊子は、新型インフルエンザに襲われた学校の「闘病記」だ。市の国際交流事業に参加した生徒ら21人が感染し、6日間休校する。その間の経過を詳しくまとめた
「鳥肌の立つような恐怖」の中で、県内で初めてという休校を決断した校長。教員たちは毎朝、生徒全員に健康チェックと励ましの電話をかけた。冊子には教員や生徒の手記とともに、保護者向けのプリント、メールも収めている。まさに「先達」の記録である
一番つらい思いをしたのは、感染者や濃厚接触者とされた生徒たち。「父や母、学校のみんなに、すみませんという気持ち」「自分が大流行のきっかけになってしまったら」…。しかし「いわば先駆者」と言われて元気になった、との話にほっとする
国内で38万人余りがシ亡した約90年前のスペイン風邪。対策などをまとめた内務省の報告書が、昨年復刻された。学校閉鎖に踏み切るのが遅れたことで、感染者が増えた―との反省もある。難敵にどう立ち向かうか。読み返してみたい「国の闘病記」だ。
天風録 中国新聞 2009年9月11日
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