独裁政権に付け狙われたのが、野党政治家のホープ金大中氏だ。東京のホテルから白昼、情報機関に拉致されたのはその前年。船上で足に重りを巻かれ「海に放り込まれる寸前だった」という。自衛隊機の追尾のおかげで命拾いする
8年後には「シ刑判決」である。民主化を求めるデモ隊の200人近くが犠牲になった光州事件。首謀者として極刑を言い渡された。この時は国際社会からの圧力で刑場送りを免れる。何度もシ地を脱する姿から「不倒翁」と呼ばれた
「自由」や「融和」の大切さが身にしみたのだろう。大統領になってからは、情報が自在に手に入るネット大国を目指し、北朝鮮との対話にも踏み切った。韓国が今のように開かれた国となる礎を築いたといっていい
訪日した時には、国会で「未来志向の韓日関係を目指す」と演説した。日本の大衆文化を解禁し、サッカーW杯を共催した。拉致という主権侵害事件によって日本人が抱いていたわだかまり。それも時を経てほぼ消えたのを見届け、金氏は逝ったようにも見える。
天風録 中国新聞 2009年8月19日
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