2009年07月20日

卵をもつウナギ「土用の丑の日」生態は今も謎だらけ・・・ 天風録 八葉蓮華

 解剖しても卵や生殖器が見つからない。このヌルヌルした生き物は一体どこから生まれてくるのか。古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、ウナギを調べて首をひねった。困った末なのか、同じように泥の中にいるミミズから生まれたと結論づけた

 川や沼で大きくなるが、産卵期を迎えると、はるか遠い深海へ旅立つ。そんなウナギの一生は、確かに人間の想像を絶している。日本でも昔、ヌルヌルつながりで見当違いのことが言われていた。山芋がウナギに化けたと

 ただ笑ってはいられない。生態は今も謎だらけだからだ。調査を重ね、日本のウナギの産卵場所が特定できたのは4年前。2600キロ南のマリアナ諸島に近い海域だった。今年はそこで卵をもつ親も見つかった。世界初の発見という

 調査には切実な目的もある。ここ十数年、世界的な乱獲で、親ウナギも、養殖に使う稚魚のシラスも減っている。このままでは、資源が枯渇する日がくるかもしれない。誕生の謎を解き明かし、親から卵をとってそれを親に育てる「完全養殖」を成功させねば…

 今日は土用の丑(うし)の日。香ばしいかば焼きをいつまでも食べ続けたい。それでいて、アリストテレス以来の神秘のベールが完全にはがされては、ありがたみがやや薄れるような。

 天風録 中国新聞 2009年7月19日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 20:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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