2009年07月12日

通念や理論「アテハメ主義」現場のデータや情報に語らせよ・・・ 天風録 八葉蓮華

 頭の中にありながら、もやもやしているもの。それは文字や図にしてみることで明確になる。例えば最近話題の「マインドマップ」。1枚の紙の中心にテーマを据え、連想する言葉を連ねていく。根を八方に広げた木の形になり、頭が整理できるという

 ヨーロッパ生まれの手法だけではない。日本発といえば「KJ法」。こちらは小さいカードを使う。設定されたテーマをめぐり、思いつく限りの事柄を何十枚も書き出す。その次には似たカードを小グループに分けて見出しを付ける

 見出し同士を統合していくうち、思わぬ「答え」にたどり着くのが妙味。内外にブームを起こし、新人研修の合宿でも盛り上がった記憶がある。この考案者が、亡くなった文化人類学者の川喜田二郎さんだ

 「アテハメ主義」を嫌っていた。学者はつい、通念や理論の枠の中に現実を押し込めようとしがち。それは本末転倒だと。「現場のデータや情報に語らせよ」という主張と、1枚のカードから始める手法は同じ根のようだ

 世界にもさまざまな通念がはびこっている。「核兵器は戦争を抑止する」とか「少数民族は独立できない」とか。人々がカードに思いのたけを書きKJ法でまとめたら、出てきた答えにハッと我に返るような指導者が現れたら…と夢想をしてみる。

 天風録 中国新聞 2009年7月11日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 22:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。