初めて見た時に不思議だったのが流路である。右に左に、唐突に曲がる。途切れたかと思うと、道路をトンネルでくぐってまた現れる。どこから始まり、どこで終わるのかもよく分からない
後になって福山城の外堀の名残と知る。古地図を広げ、歩いてみて、そうかと納得した。かつてはどぶ川。地元の人がヘドロをかき出すなど再生への取り組みを始める。市が河川公園の整備という形で支援して、今のたたずまいになったという
韓国・浦項のまちづくりのヒントになったことはあまり知られていない。鉄の街同士の友好都市。福山に派遣された職員が「水のある風景」に目を見張った。ぜひわが街にも…。目抜き通りのまん中にせせらぎが通水したのは昨夏である
芦田川から取水し、地下水のくみ上げで補っている。しかしこの空梅雨で、夏が心配だ。江戸時代の歴史をしのばせ、海の向こうにも縁を持つ川である。夏こそ涼しげな流れに、一息つきたい。てるてる坊主を逆さにつって雨を待とうか。
天風録 中国新聞 2009年6月28日
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