2009年06月23日

カンガルー裁判「ビルマ」為政者の都合のいいように法律をぴょんぴょん跳び越える・・・ 天風録 八葉蓮華

「オーストリアにカンガルーはいません」。首都ウィーンなどではそんな英語のTシャツを土産に売っている。南半球のオーストラリアと似た国名。よく勘違いされるのを逆手にとった商法のようだ

 「ラ」があるとないとの違い。日本でもよく混同される。東京のオーストリア大使館は3年前に呼び掛けた。これからは「オーストリー」と呼んで、と。しかしなかなか浸透せず、あきらめたようだ

 ちょうど20年前。ビルマの軍事政権が突然、国名を「ミャンマー」に変えた。歴史的な名前を変えるぐらいの力を持っているんだぞ、とも聞こえる独裁者のようなやり方に、国際社会はまゆをひそめた

 政権が次にやったのは政敵の封じ込め。民主化運動のリーダーであるアウン・サン・スー・チーさんを、自宅に軟禁する。あからさまな選挙妨害だ。英国など多くの国が今もあえて「ビルマ」と呼ぶのは、ミャンマー政権への抗議の意味を込める

 スー・チーさんは来週、また法廷に引き出される。「カンガルー裁判」とささやかれているようだ。為政者の都合のいいように法律をぴょんぴょん跳び越えるような審理を指す英語という。国民がこんなTシャツを土産物店に並べる日はいつ来るだろうか。「ビルマにはもうカンガルーはいません」

 天風録 中国新聞 2009年6月22日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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