2009年06月18日

「晴れ、時々オタマジャクシ」現実のような、そうでないような・・・ 天風録 八葉蓮華

「あすの夕方、空から雨が降るみたいに魚が降ってきます」。そんな予報をする老人が、村上春樹さんの「海辺のカフカ」に登場する。小説では、翌日にばたばたとイワシが降ってきて街は大騒ぎになる

 猫と会話ができたり、奇妙な「入り口の石」を探したり。現実を超えた人が出てくる村上ワールドでは不思議でもないが、実際にオタマジャクシが降ってきた、というとびっくりする

 初報は今月はじめ、石川県七尾市から届いた。ボテボテと何か落ちるような音がして男性が外に出てみると、10メートル四方に100匹が散らばっていた。いたずらには見えなかったという。その後も県内の別の市や静岡県からも似た話が届く。騒ぎが落ち着いたと思ったら、今度は三次市で、屋根の上などから13匹見つかった

 竜巻のせい? いや、そんな気象ではなかったから、鳥が落としたのでは? 謎は深まるばかり。これまで気づかれなかった現象が、ニュースになると同時に、ここでもここでもと報じられるのはよくあることだが…

 現実のような、そうでないような。物語の世界では「晴れ、時々オタマジャクシ」といった予報も楽しい。ただ、この空梅雨である。農家の人たちが切実に欲しいのは「あすは久しぶりの雨でしょう」という現実的な予報だろう。

 天風録 中国新聞 2009年6月17日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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