2009年06月15日

W杯の夢の舞台「世界を驚かす覚悟がある」世界の度肝を抜くぞ・・・ 天風録 八葉蓮華

 見延典子さんが小説「頼山陽」で描いたのは、その「有言実行」ぶりだった。「わしは、一枚書いて家一軒建つほどの書家になる」。長じては実際に、揮毫(きごう)の注文があちこちから来るほどの能書家になったのは、知られる通り

 もちろん当時の徳目は「不言実行」。黙々とわが信じる道を行く。ああする、こうするなどと大風呂敷を広げないのがよしとされた。その時代を背景にしたからこそ、山陽のキャラが立ったのだろう

 時は移り、今は「有言実行」がもてはやされているようだ。やるぞと宣言し、自分を追い込む。周囲に触れ回った手前、こっそりとはやめられない。禁煙にもダイエットにも使えそうだ。広辞苑の最新版にも、新語として採用された

 サッカー日本代表のあれは有言、不言のどちらだったのだろう。Tシャツにプリントされた「世界を驚かす覚悟がある」。目標というにはあやふやだし、日本語だから世界に向けたメッセージとも思えない。としたら「半言」?

 見延さんは、山陽にこう語らせている。「人生とは夢を実現する舞台じゃ」。W杯の夢の舞台まで、残り1年を切った。値千金のゴールは家1軒どころではなかろう。山陽の向こう意気に倣って「世界の度肝を抜くぞ」くらいのはったりを聞いてみたい。

 天風録 中国新聞 2009年6月14日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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