2009年05月14日

安くて風土にも合った「伝統食」わが家の手作りの味・・・ 天風録 八葉蓮華

 ヨーグルトが日本で作られるようになったのは大正時代。実家が牧場を営んでいた芥川龍之介が、当時のバルカン戦争を引き合いに宣伝コピーを書いている。「ブルガリア兵が勇敢なのはヨーグルトのおかげ」

 勇敢になったかどうかは知らないが、乳酸菌が腸の中の悪玉菌を抑える、という作用はあるらしい。その後、広島のメーカーが国内初の工場生産を始める。全国的なブームのきっかけとなったのは大阪万博。ブルガリア館で出された試食品が人気を呼んだという

 ところが本家のブルガリアでは伸び悩んだ。社会主義体制が終わり、ファストフードが都会になだれ込む。「食のグローバリゼーション」が揺さぶるのは、自家製ヨーグルトを軸とする伝統的な食生活。それに合わせたように肥満の人が増えてきた

 幸か不幸か、この経済危機で「ヨーグルト回帰」の流れが生まれているそうだ。素焼きのつぼに牛乳を入れて発酵させる。昔ながらのやり方だ。少しでも倹約しようと考えたら、そこに安くて風土にも合った伝統食があった、ということだろう

 まさしくスローフード。私たちも、周りを見渡せばまだまだ忘れたものがあるかもしれない。そういえば「手前みそ」はもともと、わが家の手作りの味を自慢する言葉だったが…。

 天風録 中国新聞 2009年5月13日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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