今が旬。百円玉3枚もあれば十分というお買い得感がまずうれしい。「七度洗えばタイの味」と言われる刺し身。よく冷やし、ショウガじょうゆに絡めればタイ以上ではないか。天ぷらの揚げたても絶品だし、煮ても焼いてもよし。新鮮さゆえの美味だろう
調理に包丁は無用。手慣れると、ひものような内臓が最後まできれいに引っ張り出せる。刺し身にする際は、ヘラなどで身をはがす。誰が考えたのか、荷造り用のプラスチック製バンドでおろす早業も広まっている。広島発の知恵かもしれない
小イワシはカタクチイワシの成魚。チリメンやイリコでおなじみの稚魚は、毎年わくように育つ。それを追ってクジラが瀬戸内海に入り込み、しまなみ海道の周辺に3週間近くとどまったことも。多くの生き物を養う海のコメのような存在でもある
旬の食べ物の三大長所は、うまい、安い、栄養価が高い―とされる。それに加え、今の時季の小イワシには、一手間をかける楽しみもある。さて今夜、とりたてをどんな一品に仕上げるか。
天風録 中国新聞 2010年7月5日
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