きのうから中国人の個人観光ビザの要件が大幅に緩和された。団体に加え、家族や個人の旅行者がぐんと増えそうだ。外需を直に呼び込む観光の世界でも、中国頼みが強まっている
向こうからは、週末に行ける身近な海外の感覚になってきたようだ。最近は日本びいきの若い女性客も増えている。最大の目当てはやはり買い物。バブルの絶頂期、欧米を闊歩(かっぽ)した日本人観光客の姿とダブって見える
温泉やグルメ、健診との抱き合わせも登場し、呼び込み合戦は過熱気味だ。立ち遅れた中四国地方は瀬戸内海をどう生かすか。「先を争うの経路はせまし」という。対岸で争っていては誘客の道を狭めるようなもの。県境を越え、広域観光のルートをもっと太くできれば
人民元の切り上げが進めば、さらに追い風が期待できる。ただ、儒教の文化圏に身を置く者同士、ビジネスだけの付き合いでは味気ない。できれば「四海の内、みな兄弟なり」の論語の心でもてなし、交わりたいものだ。
天風録 中国新聞 2010年7月2日
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