2010年06月29日

揚げ足取りや反則まがいよりも、真っ向からの勝負を望みたい・・・ 天風録 八葉蓮華

 広島市生まれで、日本サッカー協会の会長を務めた長沼健さんは「志」の一文字を好んだ。十一の心、と読めるからだと聞いた。一枚岩のイレブンは夢を強固な志に変えると言いたかったのかもしれない

 その遺志を継ぐ岡田ジャパンがこのW杯本番で結束し、試合ごとにたくましくなっている。主軸選手の監督批判からチームの歯車が乱れてしまったフランスは1次リーグで姿を消した。前回の準優勝国でも志が揺らげば、こんなにもろいものか

 つい9カ月前に現実のものとなった政権交代。その歩みに審判を仰ぐ参院選がきょう、キックオフとなる。衆院選の時に配られた与野党の公約集が手元にあれば、志の変わりようを今回と見比べてみるのも一興だろう

 「脱官僚どころか、『菅』から草かんむりが取れて『官』内閣では?」。先日の党首討論会で野党から寸鉄が飛んでいた。草の根運動から政治を志した菅直人首相だけに心中穏やかではなかったに違いない。もとより初志の行方は野党も問われるべきだろう

 たまりにたまった財政赤字を片付けるための残り時間は、もうあまりない。そのことに有権者も気付いていよう。揚げ足取りや反則まがいの「口撃」よりも、相手へのリスペクト(敬意)を忘れない真っ向からの勝負を望みたい。

 天風録 中国新聞 2010年6月24日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:50| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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