番付の東西を競った元横綱北の富士さんの分析がふるっている。「相手を疑わない人だから、勝てっこない」。きまじめで小細工しらず。「鬼の仮面をつけたほてい様」と呼ばれたことさえある
誰もが認める人のよさは親方譲りだったのだろう。しかし、どうしようもないほどの脇の甘さである。大関の琴光喜関が野球賭博に手を染めていた。反社会勢力の胴元に弱みを握られ、1億円に上るゆすりの的にされていたという
いつもは柔和な顔が土俵に上がれば、きりっと締まる。そんな益荒男(ますらお)ぶりに引かれた一人に愛子さまもいる。日本勢で賜杯に最も近いとみられながら、土俵の外で期待を裏切ってしまった。小細工抜きにウミを出し切らねば、角界に明日はなかろう
相撲留学で高校時代を過ごした鳥取県が「第二の古里」だという。佐渡ケ嶽の門をたたいたのも、同県出身の親方を慕ってのことだった。まな弟子の思いもかけない不始末。冥土から「このダラズ(ばか者)が」と雷を落としているに違いない。
天風録 中国新聞 2010年6月17日
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