2010年06月11日

沈黙がまた憶測を呼ぶ、静かにと言われても、口数はもともと多くない・・・ 天風録 八葉蓮華

 人は権力から遠ざかるとき、歯に衣(きぬ)着せぬ物言いをすることがある。「言葉に対する信頼がなくなったら政治はやれない」と民主党との連立を解いた福島瑞穂社民党党首。鳩山由紀夫首相の言葉の軽さをばっさりやった

 権力に手が届きそうなときは捨て身の発言もいる。「小沢(一郎)氏はしばらくは静かにしていただいた方が本人、民主党、日本の政治にとってもいいのではないか」。これで菅直人氏は民主党代表選の流れを決定づけた。「脱小沢」の虎穴に入って得た新首相の座

 権力を手中にすると安全運転に戻るのも無理からぬところか。首相選出後の会見で、「代表選が終わればノーサイド」と宣言。何を聞かれても慎重な受け答えは、まるで前任者の裏返しのようにみえる

 さて、党幹事長の権力を手放した小沢氏。しばらく静かにと言われても、口数はもともと多くない。「忖度(そんたく)政治」と批判されたように、黙っていることが権力の源泉のようでも。表向きの沈黙がまた憶測を呼ぶ

 ほかの動物にない知性をヒトが得たのは言葉を身につけたからという。政治は人知を結集する営みだ。「この20年にもわたる日本の行き詰まりを打破するような政策を実行できる体制を」。その決意で人事に心を砕く新首相に一番ほしいのは、言葉の重みだ。

 天風録 中国新聞 2010年6月6日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:45| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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