2010年05月31日

赤じゅうたんの議場「平成の大合併」の思わぬ置き土産・・・ 天風録 八葉蓮華

 ツキノワグマのはく製、赤や緑に輝くシジミチョウ、草原性植物のマツムシソウ…。所狭しと置かれた動植物の標本に圧倒されるようだ。廊下に出て見上げると「傍聴席」とあった

 広島県北広島町の芸北支所2階。もとは旧芸北町の議会スペースである。5年間、ほこりが積もるに任せていたところ「第二の人生」が巡ってきた。約1万3千点を収蔵する自然学習の場に変わりつつある。赤じゅうたんの議場は今やカーペット敷きの研修室だ

 にぎやかな「余生」を送っているところもある。庄原市の西城支所では、旧西城町の議場が学童保育の場になった。夕方ともなれば小学生十数人の声が高い天井に響く。ホールや図書室、プラネタリウムに転身したケースも耳にする

 今春で一区切りした「平成の大合併」の思わぬ置き土産でもあろう。中国地方では市町村が318から109に減った。不要になった議場は階段式だったり、机が作り付けだったりして改修もままならない。持て余し気味の市町も多いと聞く

 かつての議場に立つと、合併の是非などをめぐり熱い議論が交わされた往時がよみがえるようだ。元の芸北町議会ではこの冬、生物の多様性をテーマにした企画展が始まるという。いろんな主役があちこちで登場するに違いない。

 天風録 中国新聞 2010年5月26日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:58| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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