大阪万博の生みの親となった作家の堺屋太一さんは「消費文化を一気に塗り替えるのが万博」という。わが家でも万博見物から帰ったころ、日曜の朝、食卓にトーストやハムサラダが並ぶようになったのを思い出す
「より良い生活」をうたう上海万博が幕を開けた。来場者の見込みは大阪をしのぐ7千万人。そのほとんどは国内からとみられている。国家の威信をかけた世紀の祭典も、素顔は内需掘り起こしの内覧会なのかもしれない
中間層や富裕層をくすぐるエコカー商戦や東西グルメの競演は熱っぽい。なにしろ「爆食」経済と呼ばれる13億人のメガ市場である。フランスはサルコジ大統領、韓国は李(イ)明(ミョン)博(バク)大統領と各国の首脳級が会場に乗り込んでいる
わが首相は…といえば、中国から出席を再三求められた開会式に代役を送り、熊本県へ。水俣病の慰霊式に首相として初めて参列し、国の責任を認めて謝罪した。「環境重視なくして成長なし」とのメッセージをこめたとしたら、なかなかの選択だ。
天風録 中国新聞 2010年5月2日
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