2010年04月25日

車の専用道、歩道では自転車と歩行者が窮屈そうにすれ違う・・・ 天風録 八葉蓮華

 もともとの主人公は自動車だが、この時ばかりは人が主役だった。利用が始まる前の車の専用道を歩く記念イベントに参加した。防音の壁に黒ずみはなく、ガードレールの輝きもまぶしい。道路の表示は汚れなく白い。ほやほやのにおいに酔った

 広島市の東部エリアを南北に走る広島高速2号線が全通し、広島湾に沿う3号線はさらに西に延びる。26日の開通が目前だ。これまで細切れだった専用道が初めてつながる。「回廊」となる効果は大きいに違いない

 タイヤ痕のない車道を再び歩くことはないはずだ。そんな思いに駆られて、シャッターを切り続けた。人波は一時、通勤ラッシュのようだった。なのに車もいなければ、自転車も通らない。これほど気兼ねなく歩けるのか、と多くの人が体感したことだろう

 歩くうちに、車やバスで込み合う眼下の県道の光景が気になった。歩道では自転車と歩行者が窮屈そうにすれ違う。先日、バスと接触して自転車の中学生が亡くなった痛ましい事故を思い出し、足が止まった。うまくすみ分ける手だてはないものか

 専用道で先輩格の瀬戸内しまなみ海道は、約70キロの併設サイクリングロードが人気を呼んでいる。歩く人や電動カートがのびのびと行き来できるような道が、街の中にあってもいい。

 天風録 中国新聞 2010年4月20日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:22| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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