2010年04月24日

アイスランドの火山の噴煙がいま、世界中の空の便を混乱させ・・・ 天風録 八葉蓮華

 「一烟(えん)怒って人にまとひ、猛火天を焦がし(中略)熱湯大河となりて、石は燃ながら流」。1783年に起きた浅間山大噴火の様子を、信濃出身の俳人小林一茶が後に「寛政三年紀行」に記している。折から「天明の大飢饉(ききん)」の最中。噴火の追い打ちで餓シする人も相次いだ

 時を同じくして火を噴いたのが、約9千キロ離れた北極圏に近いアイスランドのラキ火山だ。両方の火山灰やガスは偏西風に乗って北半球全体を覆い、欧州でも異常気象による大飢饉を招いたという。フランス革命のきっかけになったとの説もある

 ラキ火山に近い別の火山の噴煙がいま、世界中の空の便を混乱させている。上空約11キロまで上った灰は欧州全体に広がった。ジェット機が灰を吸い込むとエンジンが止まる恐れがあるとして、欠航は日に1万7千便にも及ぶという

 このまま噴火が長引けば、気象にも大きな影響が出かねないと心配する専門家もいる。煙が傘のように地球をすっぽり覆い、日射を遮る恐れがあるからだ。地球規模で気温が上がらず、食糧不足の懸念が現実味を帯び始めている

 おととし、米国発の金融危機に直撃され「国家破綻(はたん)」寸前に追い込まれたアイスランド。不況はあっという間に世界中に広がった。今回の噴火もひとごとではあるまい。

 天風録 中国新聞 2010年4月19日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:41| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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