2010年04月13日

独特の辛さ「わさび」ツーンとした刺激がたまらない・・・ 天風録 八葉蓮華

 茎や葉から、いつもの香りが漂う。ツーンとした刺激がたまらない。湯をかけてもみ込むうちに組織が壊れ、シニグリンという成分が空気に触れると、辛味が出てくるらしい。益田市匹見町の産地で、わさび漬けの作り方を初めて教わった

 摘み取ったばかりの花芽も使う。はぐくまれた命を余すことなくいただくのが作法だ。白だしと砂糖、みりんを混ぜたタレに漬ける。3、4日もすれば、味がなじんでくる

 さっと湯にくぐらせて振り続け、辛味を引き出すやり方もある。わさびを「たまがす」のだという。熱湯をかけられ振り回されるわさびは、さぞびっくり仰天するに違いない。もっとも、たまがせ過ぎると、しなびてしまう。そのころ合いがミソだ

 日本にしかない独特の辛さ。最近は豆やチップス、チーズ、ソーセージといった加工品が花盛りだ。抗菌シートは弁当でおなじみ。消臭スプレーもある。耳の不自由な人のために、わさびのにおいで火事を知らせる機器までお目見えしたそうだ

 通勤の道すがら、スーツ姿も初々しい若者たちと出会うようになった。さっそく一線の職場に出て上司や先輩たちにもまれ、目を丸くしたり落ち込んだりすることも多いかもしれない。人を育てるのも、上手にたまがすことがコツなのだろう。

 天風録 中国新聞 2010年4月7日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:37| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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