17人の全校児童が撮影と編集の二役を手分けして、1年がかりで仕上げたという。ロケ先は学校近くのなだらかな雲月山。何度も登り、四季折々の山野草や生き物の表情を240枚ほどのカラー写真に切り取った。題は「雲月のたから」と付けた
写真説明にも、友達感覚で自然と向き合う子どものまなざしがにじむ。放牧中の牛と目が合った瞬間を収めた1枚は「ちゅうモーく」。盗掘を免れ、うつむき加減に花を開いたカキランには「友達が少なくなって大変だね」と添えている
子どもの夢に力添えする公募事業で取り上げられ、出版にこぎ着けた。湯崎英彦知事の招きで県庁を訪れ「玄人顔負けの出来栄え」と褒められた。「宝探し」行脚を始めた知事には、児童らの眼力が頼もしかろう
八幡湿原という生態系の宝庫を守り、雲月山に芽吹きを促す春の野焼きもよみがえらせた北広島町。命にぎわう里山を後世に残す生物多様性条例も定めた。古里を思う子どもや大人の心こそ、かけがえのない宝だ。
天風録 中国新聞 2010年3月30日
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