体形や年こそ随分違うが、優勝から遠ざかった球団を任された二人の立場は似ている。ノムさんはヤクルトや楽天を鍛え上げてきた。12年続けてBクラスに甘んじる古巣を引き受けた謙二郎監督にとって、格好のお手本に違いない
カープの今季キャンプでも、どこかノムさん流の「弱者の戦法」が感じ取れる。「すきは見せるな、すきを突け」「何をやってくるか分からないと相手を揺さぶろう」。これまでの3倍という練習量のキャンプ。夜もビデオを使ってイメージトレーニングを重ねた
オープン戦ではチーム打率が下から3番目なのに、平均得点は12球団でトップ。四球や足を絡め、カープ野球の復活かと思わせてくれる。「野球って、なかなか奥が深い」と主砲の栗原健太選手も目を開かされたという
あくまで優勝。謙二郎マニフェストの金看板である。勝ちパターンの工程表をどう描くのか。下馬評はかまびすしいが、チームのまとまりはよい。ノムさんの野球訓には「要は、全員が勝とうぜという気になること」とある。
天風録 中国新聞 2010年3月26日
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