元は、肉や野菜などの食材が乏しい中で工夫した昔からの料理を指す。転じて、各地に根付いた庶民の食べ物をそう呼ぶようになったようだ。原爆の焼け跡で、キャベツのほか魚粉や青のりなどのあり合わせ焼きとして生まれたお好み焼きは、広島のソウルフードといっていい
うまくて安く、腹持ちもいい。今や首都圏でも、ほとんどの繁華街で「広島風」の看板を見る。ただ広島のお好み焼きが全国区となって、関西育ちの友人は機嫌が悪い。「お好み焼きとちゃう。広島焼きやろ」
関西こそ本家、勝手にブランドを使うな、と言わんばかりだ。具を積み重ねる広島風。混ぜ合わせるのが関西風。「関西焼きと言えばいいじゃないか」というと、友人は「そんな食べ物はない」と色をなした
秋に始まるNHKの連続テレビ小説は「てっぱん」に決まった。尾道出身のヒロインが、広島風と関西風と二枚看板のお好み焼き店を大阪で開業する物語という。「敵地」で広島風はどのように迎えられるのだろう。「魂」は衝突するのか、それとも…。
天風録 中国新聞 2010年3月2日
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