2010年01月31日

あなたを必要としている「はかなきここち」世界からの支えが癒やしに・・・ 天風録 八葉蓮華

 関東大震災に遭った与謝野晶子が詠んでいる。「人あまたシぬる日にして生きたるはシよりはかなきここちこそすれ」。がれきの下敷きになり、炎にのまれたおびただしいシ者。生き残った者の震えるような気持ちが伝わる

 大震災の犠牲者は10万5千人とされる。それをハイチ地震が上回った。今の時点で埋葬者が15万人。まだ増えればスマトラ沖地震にも匹敵しそうだ。直後の映像では、崩れた街に放心したような人々の姿が痛ましい

 日本は外国の善意に助けられた。素早かったのは米国。食料や金だけでなく、軍医を送りテント病院をつくった。米国内では民間募金。「ジャパン ニーズ ユー(日本はあなたを必要としている)」と呼び掛けている当時の写真を見ると、胸が詰まるようだ

 ハイチにも世界の目が向いている。日本政府からの支援は63億円。ただ当初は4億円としていて韓国より少なかった。国連から「経済大国らしく」と催促されてから、というのは情けない。それだけに広島県の陸自駐屯地から出発した援助隊に、思いを託したい

 あまたのシは、その何倍もの生き残った人の心をえぐる。「シよりはかなきここち」を抱えた人たちはどれぐらいいるのだろう。世界からの支えが少しでも癒やしにつながれば、と願う。

 天風録 中国新聞 2010年1月26日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:39| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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