2010年01月14日

力と力の激突はくれぐれもグラウンドの中だけに・・・ 天風録 八葉蓮華

 テロ警戒の武装兵士に守られてボールを追うのは、どんな気持ちだろうか。サッカー日本代表がイエメンに乗り込んでの試合。ピリピリするような緊迫感の中、選手の乗ったバスに石も飛んできた

 米航空機爆破テロ未遂事件の黒幕が潜む国。20人近くが実行犯と同じ訓練を受けたそうだ。政府の掃討作戦に対する報復テロの恐れも高まっていた。「生きて日本に帰れただけで十分」。選手の言葉も、あながち誇張とは思えない

 アフリカではトーゴ代表の乗るバスが襲撃され、運転手らが亡くなった。英国のリーグで活躍する選手も巻き込まれたとあってニュースが駆け巡った。これも世界の隅々まで広がるサッカー人気の高さの表れか。犯行声明を出した武装勢力はそこまで計算していたのかもしれない

 サッカーが絡むと、愛国心にも火が付きやすい。日本と中国が北京で対戦した6年前のアジア杯決勝を思い出す。ちょうど反日感情が高まっていたころ。この時も1万人余りの警官が、観客の興奮をなんとかヤジ程度に抑え込んだ

 6月にはワールドカップ南アフリカ大会が開幕する。さまざまな国情を背負った199の予選参加国・地域の頂点に立つのはどこか。応援にさぞ熱が入ろうが、力と力の激突はくれぐれもグラウンドの中だけに。

 天風録 中国新聞 2010年1月10日
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posted by 蓮華 at 23:53| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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