2009年11月27日

「ターキーこと水の江滝子さん」ひまわりのように、その時その時を精いっぱい生きてきた・・・ 天風録 八葉蓮華

 しぐさを頼りに、なにげない生活の一場面を言い当てる。往年のNHKの人気番組「ジェスチャー」。テレビ放送が始まった1953年から15年間続いた。柳家金語楼さんとともに番組の顔だったのがターキーこと水の江滝子さんだ

 茶の間を笑いの渦に巻き込んだ金語楼さん。片や、機転が利いてさっそうとしたターキーさん。対照的な両キャプテンの姿を、懐かしく思い出す人も多いに違いない

 ターキーさんの活躍はテレビにとどまらなかった。男装で一世を風(ふう)靡(び)した少女歌劇時代。待遇改善を求め争議のリーダーも務めた。戦後は映画プロデューサーに転じ、浅丘ルリ子や石原裕次郎を育てた。引退後も宝石アートに没頭…。昭和という時代を先頭に立って駆け抜けてきた

 「生きている間に、にぎやかに集まってほしい」と東京のホテルで盛大な生前葬を開いたのが16年前。ターキーさんらしいちゃめっ気もあったようだ。「本当に思い残すことはなかった」と日記につづっている

 その時に葬儀委員長を務めた森繁久弥さんを追うように、帰らぬ人になった。自叙伝には「ひまわりのように、その時その時を精いっぱい生きてきた」とも。94年の生涯そのものが、女性の生き方の可能性を示す「ジェスチャー」だったようにも見える。

 天風録 中国新聞 2009年11月22日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:22| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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