同じものは古里の記念館にも。裁きはかくあるべし、という高い理想が伝わる。ただ素人にも同じことができるのだろうか。その不安を和らげようと、裁判員裁判が始まるのを前に最高裁がつくったのが1時間の映画「審理」だ
主役を務めたのが酒井法子被告。駅の構内で起きたサツ人事件は正当防衛かどうか。双方の言い分を聞いて心揺れる主婦の裁判員を演じて、見る人の共感を呼んだという。ところが被告の覚せい剤事件の巻き添えで、映画はお蔵入りとなった
きのうの酒井被告。執行猶予のついた判決を言い渡された。こちらは映画ではない現実の世界。「この重みに負けないで更生を」という裁判官の言葉にうなずいた。促されて復唱した判決主文を、どう受け止めただろう
映画で、主婦が最後につぶやくせりふがある。「自分の生き方まで問われている気がして…」。酒井被告が文字通り生き方を問われるのはこれからだ。再起を信じる国内外のファンのためにも、剣とてんびんの意味は伝わったところを見せてほしい。
天風録 中国新聞 2009年11月10日
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