2009年11月15日

正義の女神像「審理」生き方まで問われるのはこれから・・・ 天風録 八葉蓮華

 右手に「正義」の剣、左手に「公正」のてんびん。裁判を象徴する「正義の女神像」である。世界各地の裁判所にあり、日本の最高裁判所には尾道市御調町出身の故円鍔勝三さんの作品が置かれている

 同じものは古里の記念館にも。裁きはかくあるべし、という高い理想が伝わる。ただ素人にも同じことができるのだろうか。その不安を和らげようと、裁判員裁判が始まるのを前に最高裁がつくったのが1時間の映画「審理」だ

 主役を務めたのが酒井法子被告。駅の構内で起きたサツ人事件は正当防衛かどうか。双方の言い分を聞いて心揺れる主婦の裁判員を演じて、見る人の共感を呼んだという。ところが被告の覚せい剤事件の巻き添えで、映画はお蔵入りとなった

 きのうの酒井被告。執行猶予のついた判決を言い渡された。こちらは映画ではない現実の世界。「この重みに負けないで更生を」という裁判官の言葉にうなずいた。促されて復唱した判決主文を、どう受け止めただろう

 映画で、主婦が最後につぶやくせりふがある。「自分の生き方まで問われている気がして…」。酒井被告が文字通り生き方を問われるのはこれからだ。再起を信じる国内外のファンのためにも、剣とてんびんの意味は伝わったところを見せてほしい。

 天風録 中国新聞 2009年11月10日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:33| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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