貿易再保険、特定国有財産整備…。全部で21の特別会計の中には聞いたことがない名前もある。誰からも文句を言われず、各省庁が好きに使えるところは「へそくり」そっくり。正味で約170兆円と「一般」のほぼ倍。これでは、どちらがへそくりか分からない
長年、聖域扱いにされ、財務省もなかなか口を挟めなかった。おまけに、こっちの財布からあっちへと、金の流れも複雑に入り組んでいる。わざと中身を見えにくくしているのでは、と勘ぐりたくもなる
へそくりといえば、徳川家康を思い出す。普段は麦飯を食べていたというケチケチぶり。金に困った大名に泣きつかれ、ポンと貸した。大名はそれから家康に忠節を尽くすようになったという。いざというとき、さっと使う。うまい生かし方だろう
今や、母屋は火の車になっている。離れの風通しをよくしようとしたことが、かつても何度かあった。しかし官僚は、へそくりを握り締めて放さなかった。もとはといえば、国民のお金。おかゆさえ口にできなくなっては困る。
天風録 中国新聞 2009年10月26日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
ラベル:天風録