紀伊半島沖でしけに遭った。流れ流れてたどり着いたのはロシア。3年間世話をしてくれた医師は、ジェンナーによって開発されたばかりの天然痘ワクチンの技術を持っていた。日本に帰る時のお土産として託してくれたのが「苗」である
今の日本の役所の人は、将来の「イフ」に敏感だった。強毒性の新型インフルエンザが発生して多くのシ者が出るかもしれない…。海外から入ってくるのを水際で食い止め、患者は「隔離」して―と万全の対策を練っていた。ところが毒性は思いのほか弱かったので、何やら肩すかし
そこでつい油断したツケというわけでもあるまいが、今月になって全国で患者が急増している。「学級閉鎖で子どもは家にいる」「うちは修学旅行が中止に」。そんな話を身近に聞く
久蔵の時代と違ってワクチンは引く手あまた。きょうからは、まず医師や看護師への接種が始まる。でも一般の人にはなかなか順番が回ってこないらしい。ならば一にも二にも、手洗いとうがいを。
天風録 中国新聞 2009年10月19日
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