人文字といえば空撮。小型機が身近となる高度成長期以降に広がったようだ。一人一人には全体像が見えなくても、遠くに向けメッセージを出せる。前後左右の仲間たちと一つの思いを共有できる。そんな効用もあるのだろう
最近では世界各地の人文字が次々と国際ニュースになる。ベルギーの海岸で「今こそ行動せよ!」と温暖化に警鐘を鳴らし、インドの農民は「石炭反対」と火力発電所計画に異議を申し立てた。海を越えて画像が届くのだから、アピール度は高い
きのう旧広島市民球場であった市民集会の人文字も、きっと世界に伝わるだろう。「2020」。被爆地が掲げる核兵器廃絶の目標年だ。核軍縮の道筋を論じるために広島入りした専門家たちを前に、小学生ら330人が白いパネルを掲げた
追い風は吹くが、悲願への道のりはまだ険しい。子どもたちの胸に刻まれた人文字の体験。「あの日のメッセージがついに実現したか」と、記憶がよみがえってくる日はいつになれば来るか。
天風録 中国新聞 2009年10月18日
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