2009年10月24日

被爆地が掲げる核兵器廃絶の目標年「2020」悲願への道のりはまだ険しい・・・ 天風録 八葉蓮華

 学校が歴史を閉じる時、後世に何を残すか。校庭に人文字を描くやり方もある。統合に伴って今春閉校した呉市の3小学校もそう。長年親しんだ校名などを作って空から撮影し、記念とした。ここで学んだと、子どもたちの記憶に残るに違いない

 人文字といえば空撮。小型機が身近となる高度成長期以降に広がったようだ。一人一人には全体像が見えなくても、遠くに向けメッセージを出せる。前後左右の仲間たちと一つの思いを共有できる。そんな効用もあるのだろう

 最近では世界各地の人文字が次々と国際ニュースになる。ベルギーの海岸で「今こそ行動せよ!」と温暖化に警鐘を鳴らし、インドの農民は「石炭反対」と火力発電所計画に異議を申し立てた。海を越えて画像が届くのだから、アピール度は高い

 きのう旧広島市民球場であった市民集会の人文字も、きっと世界に伝わるだろう。「2020」。被爆地が掲げる核兵器廃絶の目標年だ。核軍縮の道筋を論じるために広島入りした専門家たちを前に、小学生ら330人が白いパネルを掲げた

 追い風は吹くが、悲願への道のりはまだ険しい。子どもたちの胸に刻まれた人文字の体験。「あの日のメッセージがついに実現したか」と、記憶がよみがえってくる日はいつになれば来るか。

 天風録 中国新聞 2009年10月18日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:01| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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