水に光が反射するから輝いて見える、とノートに書いていたそうだ。500年前のこと。その後、望遠鏡などで月の表面の様子が明らかになるにつれ、あんな荒涼とした場所に水があるはずはない、と思われるようになった
それをひっくり返す観測結果が米国などの探査機から届いた。月が反射した太陽光から水分の波長が検出されたという。地表近くの岩石などにくっついて広く存在している、とみられている
太陽から高速で飛んでくる水素イオンが、岩石などに含まれた酸素とぶつかって水になる。教科書通りの化学変化で、水分は今もつくられているらしい。たまって海にならないのは、すぐ蒸発するからだろうか。昼は表面温度が100度を超す。月の気候は過酷だ
翻って「水の惑星」地球。月に比べれば穏やかで、奇跡のような星だ。しかし温暖化で異常気象が相次ぎ、海面も上昇している。ダビンチは「豪雨で万物は海に押し流され、世界は破滅する」とも書き残しているという。当たることがあってはならない見立てだ。
天風録 中国新聞 2009年9月28日
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