2009年09月21日

「たまごかけごはん」卵を割り溶いてしょうゆを垂らし、ご飯にかける・・・ 天風録 八葉蓮華

 海外ツアーには必ず米を持っていく。プロゴルファー石川遼さんはご飯好きで知られる。中でも好きなのが「卵かけ」。テレビCMでも茶わんを手に笑っている。アツアツの銀シャリを、見事な黄金色に変身させるのが、卵ご飯の妙だ

 味も侮れない。卵を割り溶いてしょうゆを垂らし、ご飯にかける。シンプルそのものなのに、濃いうまみがある。安いうえに手軽とあっては、このご時世、もてはやされないわけがあるまい。ブームといわれ、広島市でも専門店を見かける

 火をつけたのは「たまごかけごはんの日」を設けた雲南市の旧吉田村だろう。毎年開くシンポは今年で5回目だ。専門の食堂が全国で初めてできたのは岡山県の美咲町。どちらも棚田の広がる米どころ

 シンポの主催者によると、最近はいろいろなバリエーションがあるという。黄身だけ入れた濃厚版や、唐辛子を加えたピリ辛版…。一工夫でさらにおいしくなるところもうれしい

 作家向田邦子さんがエッセーにつづっている。弟と二人で卵1個。母が分ける時、どうしても私の方に白身がジュルンと入ってしまう。あ、黄身は…。卵が貴重だった戦前のつましい暮らしを知る。田んぼに穂波が広がる秋。心ゆくまで味わえる茶わんの中の黄金色に手を合わせ、はしをとる。

 天風録 中国新聞 2009年9月18日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:28| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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