2009年09月16日

先輩から後輩へ「神楽シーズンが幕開け」伝統は引き継がれる・・・ 天風録 八葉蓮華

 「神楽やってみんか。絶対面白いって」。山あいのコンビニ前で、そんな声を耳にしたのは数年前だ。派手なジャージー姿の青年が、後輩らしき少年を口説いていた。「伝統」はこうやって引き継がれるのかと感心した

 今年も神楽シーズンが幕開け。きのう広島県安芸太田町では競演大会が夜更けまで続いた。スローで優雅な旧舞に、ダイナミックな新舞。技を競う神楽団員をはじめ、客席にも若い世代が目立った

 県内では、20代以下の神楽団員が3人に1人というから意外と多い。幼いころから親しみ体になじんだリズム。古里と自分を結ぶきずなにもなっているようだ。都会に出ても仕事をやりくりし、はせ参じる人もいる

 各地に呼ばれる花形の団ともなると遠くから門をたたく若者もいる。ただ地域の子どもは減り続ける。小さな祭りで舞う昔ながらの団は、口コミの誘いでは間に合わない。そこで神楽好きの大学生たちが立ち上がった。若手団員の横の交流を仕掛け、応援し合う仕組みをつくるというから心強い

 先輩から後輩へとけいこ場で引き継がれる技。氏神様の前でなじみの顔に上達ぶりを披露し、客席と一体となって楽しむ。そんな「面白さ」も、若い力で伝えたい。くだんの少年も今、どこかの団で活躍しているだろうか。

 天風録 中国新聞 2009年9月13日
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新型インフルエンザ「闘病記」自分が大流行のきっかけになってしまったら・・・ 天風録 八葉蓮華

 闘病記は道しるべのようなものかもしれない。本人はどう乗り越えたのか。家族はどう支えたのか。同じ病気になった時、先に体験した人の足跡をたどることができれば心強かろう

 広島市の安田女子中・高が先ごろ出した冊子は、新型インフルエンザに襲われた学校の「闘病記」だ。市の国際交流事業に参加した生徒ら21人が感染し、6日間休校する。その間の経過を詳しくまとめた

 「鳥肌の立つような恐怖」の中で、県内で初めてという休校を決断した校長。教員たちは毎朝、生徒全員に健康チェックと励ましの電話をかけた。冊子には教員や生徒の手記とともに、保護者向けのプリント、メールも収めている。まさに「先達」の記録である

 一番つらい思いをしたのは、感染者や濃厚接触者とされた生徒たち。「父や母、学校のみんなに、すみませんという気持ち」「自分が大流行のきっかけになってしまったら」…。しかし「いわば先駆者」と言われて元気になった、との話にほっとする

 国内で38万人余りがシ亡した約90年前のスペイン風邪。対策などをまとめた内務省の報告書が、昨年復刻された。学校閉鎖に踏み切るのが遅れたことで、感染者が増えた―との反省もある。難敵にどう立ち向かうか。読み返してみたい「国の闘病記」だ。

 天風録 中国新聞 2009年9月11日
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